Microsoft InteropForms Toolkit 1.0

少し前にりばてぃさんblogで紹介していましたが、9/20にMicrosoft InteropForms Toolkit 1.0というものがリリースされています。

Download Microsoft InteropForms Toolkit from Official Microsoft Download Center



Microsoft InteropForms Toolkit 1.0は、Visual Basic 6.0のアプリケーションでVisual Basic 2005のフォームを使うことを非常に簡単なものにしてくれるツールです。
説明するよりも実際に試してみるのが早いと思いますので、簡単な使い方を紹介したいと思います。


インストールする環境を用意する
サポートしているOSは、Windows Server 2003Windows VistaWindows XPになります。また。Standardエディション以上のVisual Studio 2005とViual Basic 6.0がインストールされている必要があります。


インストールする
ダウンロードしたInteropFormToolsInstaller.msiを実行してインストールします。


Visual Basic 2005のフォーム部分の作成
Visual Studio 2005を起動し、新しいプロジェクトの作成からマインテンプレートのVB6 InteropForm Libraryを選択します。

プロジェクトには、InteropForm1.vbというフォームが含まれていますので、このフォームに好きなコントロールを配置します。
Visual Studio 2005のメニューバーの[ツール]‐[Generate InteropForm Wrapper Classes]を選択し、InteropForm1のラッパー(InteropForm1.wrapper.vb)を生成します。

ビルドします。なお、Visual Studio 2005ではプロジェクトの[COM の相互運用機能に登録]がオンに設定されている場合、ビルド中にタイプ ライブラリが作成され登録も自動で行われます。


Visual Basic 6.0アプリケーションの作成
Visual Basic 6.0を起動し、新規作成で標準EXEを開きます。
メニューバーの[プロジェクト]‐[参照設定]を選択し、参照可能なライブラリファイルの一覧からInteropFormLibrary1にチェックを付け、OKボタンを押します。

フォームにボタンを1つ貼り付けて、次のようなコードを記述します。

Private Sub Command1_Click()
    Dim vb2005Form As New InteropForm1
    vb2005Form.Show()
End Sub


動作を確認する
Visual Basic 6.0でデバッグを実行を開始し、表示されたフォームのボタンを押すとVisual Basic 2005のフォームが表示されます。



ものにもよるかと思いますが、既存のVB6アプリを.NETに変換することは現実的ではありません。これを使えば既存のVB6アプリの機能拡張部分に.NETを利用するということや、VB6では実現の難しい処理で.NETを使うということが比較的に簡単に実現できるのではないでしょうか。
新規で.NETの案件がないという方も.NETを学べる良い機会になりますし、部分的に.NET化していくことで将来的に完全移行する際に楽になるということもあるかと思います。
このアプローチは非常に良いのではないでしょうか。