ノータッチデプロイメントでサテライトアセンブリがダウンロードされない問題

この問題は、グレープシティのサポートにもたまに問合せのある問題ですので、このblogでも情報として書いておきたいと思います。
まず、サテライトアセンブリというものはご存知でしょうか。
多言語対応を前提としたアプリケーションの場合、.NETではサテライトアセンブリを使用する方法が一般的です。サテライトアセンブリに、アプリケーション内のユーザーインタフェースの文字列、エラーメッセージなどをリソースとして格納しておくことで、アプリケーションを再コンパイルすることなく言語表示を変更することができます。
サテライトアセンブリの詳細については、この辺りを読むとよく分かるかと思います。

http://www.microsoft.com/japan/msdn/vbasic/migration/tips/CurrentUICulture/

このサテライトアセンブリがノータッチデプロイメントの場合、クライアントにうまくダウンロードされず、英語表示になってしまうという問題が発生することがあります。
もしそのときの環境が.NET Framework 1.1 Service Pack 1の場合には、マイクロソフト社のサポートオンラインで公開されている下記の問題に起因している可能性が高いです。

FIX:偽装されたユーザー アカウントが .NET Framework 1.1 Service Pack 1 でのアプリケーション .config ファイルにアクセスするためのアクセス許可を持っていない場合、サテライトアセンブリからリソースはアプリケーションがロードできません。

この問題の場合、アプリケーション構成ファイルを配置するだけで解決することができます。アプリケーション構成ファイルは、アプリケーションのファイル名が「WindowsApplication1.exe」の場合、「WindowsApplication1.exe.config」という名前になります。このファイルを、「WindowsApplication1.exe」と同一のフォルダに配置します。ファイルの中身は空っぽでも問題ありません。

ちなみに、PowerToolsではサテライトアセンブリを採用しているものと、そうでないものがあります。

製品名 サテライトアセンブリ
ActiveReports for .NET
ComponentOne Studio
El Tabelle
iNetSuite
InputMan for .NET
LEADTOOLS for .NET
NetAdvantage
SPREAD for .NET
TabPlus for .NET

サテライトアセンブリは、日本語であれば通常「ja-JP」、もしくは「ja」というフォルダに配置します。PowerTools製品の場合、すべて「ja」フォルダです。

サテライトアセンブリを使っている方が少ないと思いますので、かなり稀な問題ではありますが、参考になる方がいれば幸いです。